後期研修医募集
当院は地域支援病院(本邦第一号認定)であることから、新患は診療所や他病院からの紹介および救急外来受診者が殆どです。第一線の臨床医が遭遇しやすく、かつ診断や治療に苦慮する症例が集まります。救急外来からの入院が多いですが、夜間救急当番医が翌朝までの初療を行ってくれます。院内他科からコンサルテーションを求められることも多く、特殊な肺感染性、間質性肺炎、呼吸器障害による手術困難症例への治療介入、化学療法に伴う肺障害、難治性院内肺炎、人工呼吸器管理下での気管支鏡検査、術前術後の定期CT検査で見つかる小さな肺癌などに貢献します。
入院患者は年間約900人。これを2チームで担当します。各チームは上級医1名と後期研修医および初期研修医(後者は不在の時期もあり)で構成されますが、毎日のようにチーム間の情報共有を行っています。超高齢者も多いですが、優秀なコメディカルに支えられ(認定看護師数は県内トップクラス)、平均在院日数は12日前後に抑えられています。
気管支鏡検査は年間約80件。同検査専属上級医1名を擁し、独自に改良したナビゲーションシステムを用い、精度の高い検査を実践。細径気管支鏡用の特殊擦過針(当院特許;米国胸部疾患学会で報告;H26年後半に発売予定)にて更なる診断率の向上が期待されます。近隣の東北薬科大学呼吸器外科と連携し、肺癌、気胸、良性腫瘍などの手術がタイムラグなく行われ、術後の情報共有も円滑です。
肺炎は年間約300症例。2011年4月から2年間の検討では、CAPが301例、NHCAPが341例。平均年齢がそれぞれ67.1歳、84.4歳と高いにもかかわらず、平均抗菌薬投与日数および在院日数は、CAPで7.8日および10.6日、NHCAPで10.2日および15.2日。熟練した病棟看護師だけでなく、摂食嚥下チーム、栄養サポートチーム、褥瘡チーム、理学療法士、MSWの積極的介入で得られた成績です。
気管支喘息での入院は、救急搬送症例でも2週間程度であり、医師・看護師・薬剤師からそれぞれの立場で教育・指導を行いますので、その後の管理も良好です。
入院患者の総回診と新患外来患者症例検討会がそれぞれ週1回、人間ドックの胸部X-P読影が週2回(年間約5000名)、昼の勉強会が週1回、さらには気管支鏡検査もありますので、毎日のように科全員が顔を合わせ、大変アットホームな雰囲気です。
各診療科間の連携も実に良好であり、受け持ち患者の併存症についての相談がしやすいのも当院の特徴です。
初期研修で幅広く得た知識・技能を統合・発展させ、内科医としての問題解決能力を向上させるとともに、呼吸器内科領域の一般的な疾患を適切に診断・治療できる技能を習得する。
http://www.jrs.or.jp/modules/specialist/index.php?content_id=11
当院は高度専門病院であるとともに医師会病院でもあり、救急隊との交流も深く、社会における自己の存在意義を実感しやすい環境にあります。また、院内においては各病棟・診療科ごとのチーム医療に加え、全病棟横断的な多数のチーム医療が活発に実践されており、医師はチームリーダーとして期待されます。診療体制の特性上、他科の医師(専門医)との交流は密で、内科外科を問わず吸収する知識は豊富であり、自分もまた求められます。求めに応えようとすると人は成長します。こうした環境での研修はきっと実り多いものとなると思います。
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