薬剤部
平成24年4月病棟薬剤業務実施加算新設は病院薬剤師にとり、新たな業務展開・拡大の始まりを告げ、当院は同年6月1日付けにて加算を取得しました。また、平成28年4月からは、新設された病棟棟薬剤業務実施加算2も取得し、ICUでの病棟活動、令和2年4月からは、HCUでも実施しております。
病棟薬剤業務の充実、チーム医療の一担い手として、医師や看護師と連携し、患者さん一人ひとりに合わせた薬物療法の推進に努力しております。 薬剤師としての専門性を生かし、患者さんや他の医療スタッフから信頼され、地域医療に貢献できる薬剤師を目指して研鑽に努めてまいります。
薬剤部長 栃窪 克行
当院薬剤部は、患者さんを中心に考えた医薬品の適正使用を推進し、より安全かつ適切な薬物療法が行われるよう、専門的知識の習得と技術の向上に努めています。
主な業務としては、内服薬・外用薬調剤、注射薬調剤、病棟薬剤業務、薬剤管理指導、医薬品情報管理、抗がん剤の混合調製など各種業務を分担して行っています。
また、薬剤師としての専門性を生かした活動を目指し、NST(栄養サポートチーム)、ICT(感染制御チーム)、AST(抗菌薬適正使用支援チーム)、褥瘡対策チーム、緩和ケアチーム、心不全チームやERカンファレンスなどへ参加しております。
病院の理念と基本方針に基づき、チーム医療の一旦を担うものとして、患者様の安全と安心を第一に考え、医薬品の安全確保と適正使用を推進します。
薬剤部は20名の薬剤師と1名の事務員で構成されています。
当院では電子カルテシステムを用い、患者さんの検査データや病棟からの情報を確認し、さらに散薬監査システム、全自動錠剤分包機などを導入し、個々の患者さんに適した安全な調剤を行っています。
注射箋に基づき、患者さん毎の一施用分毎の注射薬を取り揃え、薬品名、配合変化、投与量、投与速度等のチェックを行い、病棟に供給しています。
薬剤師が病棟に常駐し、医師等の負担軽減のほか、医療安全及び薬物療法の質の向上、医薬品管理等に関する業務を行っています。
入院中の患者さんに、より安全で有効な薬物療法を受けていただけるように、病棟担当薬剤師が服薬指導等を行っています。持参薬や入院中に処方されたお薬について、相互作用のある薬や重複している薬はないか等のチェックをし、ベッドサイドにて、服用状況の確認や用法・用量、効能・効果についての説明を行っています。また、患者さんからいただいた情報や説明した内容を薬剤管理指導支援システム(ICM)に記載し、副作用への対応や、より適切な薬の使用が行えるよう努めています。
抗がん剤の処方内容に関しては、計画表に基づき投与量、投与間隔の薬学的チェックを厳重に行っています。複数の薬剤師で薬品を確認し、薬剤部内の安全キャビネットで混注を行っています。また、副作用や検査結果に配慮し、化学療法が安全かつ有効に実施されるように努めています。
抗MRSA薬(バンコマイシン)について、シミュレーションソフトを使い、薬物の血中濃度がどのように変化しているのかをモニタリングし、適切な投与量、投与間隔をシミュレーションしています。その結果は、主治医に報告し、検討が加えられ、個々の患者さんに合わせた最適な処方の構築に役立っています。
医師、看護師等からの薬に関する問い合わせに情報を提供しています。薬剤部ニュースを発行し、新しく採用した薬の情報や副作用情報等をお知らせしています。また、病院内の副作用報告の収集を行っています。
薬学教育の6年制化に伴い、長期実務実習が義務付けられました。当院は薬学教育協議会により認証された実務実習受入施設であり、近隣大学や病院・薬局実務実習調整機構から薬学生を受け入れています。
薬剤師の仕事はただ薬を作ることだけではなく、患者さんに接していろいろな情報を伝えることも求められます。そのためには、さまざまな知識が必要とされ、さらに毎日が勉強の連続です。患者さんに教えられることもたくさんあり、学生生活では経験できない広い世代の人と接することで、人としても成長していけると思います。
病院薬剤師の業務と責任を理解し、習得できるような実習を実践しています。
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